Update 7で追加された新要素

以前に紹介したビーバーの街づくりゲーム Timberborn のUpdate 7が配信されたので、2年半ぶりにプレイしてみました。今回のUpdate 7ではジップラインや地形の立体化などが行われました。

新要素(1) ジップライン

ジップラインを使って高速に移動する手段が追加されました。ジップラインはフォークテイル陣営用で、アイアンティース陣営ではチューブになります。ジップラインの特徴は建物の上を通過できるので、道や建造物、段差があっても最短距離で移動できる点です。ジップラインステーションはビーバーが乗り降りする場所です。ジップラインの塔は中継用で遠くまでジップラインを繋ぐ場合に使います。ただし分岐はできないので、途中で分岐させたい場合はステーションを隣に追加する必要があります。

新要素(2) 地形操作

2つ目の新要素の地形操作は、今まで削るか盛るかしかなかった地形に、新たに洞窟を作ることができるようになりました。上記の画像は外からはただの山に見えますが、内部には空洞があります。更に素晴らしい機能は、足場の上に地形ブロックが置ける点です。足場の上に地形ブロックが置けるということは、農地の上に重ねて農地が作れるということです。これは滅茶苦茶楽しみ!

ビーバーの街紹介

それでは最初に私のビーバーの街を紹介していきたいと思います。現在サイクル56 / 1日目の段階でビーバー1246匹、ボット714匹が生息しています。地区分けはなく、256×256のマップを1つの地区で運用しています。

労働を行っているのは全てボットで、生のビーバーは全て無職です。働きもせず、毎日遊んで食っちゃ寝するだけの理想郷を再現しました。現実世界もこうなってほしい。

マップ全体

都市が中央にあり、郊外に農地が広がっています。

エリア分け

居住エリアがある都市を中心に食料を作る農園エリア、丸太を作る植林エリアを配置していきました。また干ばつ時でも農業用水が使用できるよう、超巨大なダムも建設しました。

物流中心の設計

ジップラインが導入されたおかげで遠くまで高速に移動できるようになりました。今までだと地区を分けて地上で荷物の運搬をしなければなりませんでしたが、ジップラインのおかげで直接運搬できるようになりました。そこで物流の中心となってくるのはジップラインステーションです。ジップラインステーションの周囲に倉庫を並べて、すぐに荷物の搬入・搬出ができるようにしました。

中心にジップラインステーションが6つあり、四方八方にジップラインが繋がっています。ジップラインステーションは2階建て倉庫の3階部分に建設されているので、倉庫への行き来にかかる時間も短縮できます。さらにそのジップラインステーションの周囲にも倉庫を配置し、液体系や、使用頻度の高くないものを収容しています。

この6つのジップラインステーションはターミナル駅のように乗り換えも想定しているので、各ステーションや下層の倉庫へも最短距離で移動できます。

エリア紹介

立体植林場

マップは256×256と広大とはいえ平坦な土地が少なく、農地や樹木の栽培をするには扱いにくい地形です。せっかくUpdate 7で地形が自由にいじれるようになったので、5階建ての立体的な植林場を作ってみました。

2~5階はダムから引いた水路から水を引いてきています。

元々は4階建てでしたがメープルシロップが足りなくなったため、5階を増設しました。しかし水路は4階の高さにしかなかったため、新たに水路を引いてきました。そのためこのような二重水路になっています。

各階へ水を分配するために、足場から下の足場に水を落としています。防水ブロックを使用しないと水はそのまま落ちる性質を利用しています。

これは後から知ったのですが海外の配信者の動画を見ていたら、こんなことをしなくても中央に立体的な貯水槽を作って、その周辺に地形ブロックを並べておくだけでいいようでした。

1Fはオークの植林。どんなに木を植えても足らなくなるのがTimberborn。

2Fはメープルシロップ、松脂の採取エリアで伐採設定はしません。

3F, 4Fはオークの植林。丸太が足らねー。

5Fはメープルシロップの採取場です。メープルシロップはボットの燃料の原料です。

これは建設当時の取水設備の様子です。まだダムはなく、水脈を堤防で囲っていくと水は上へと上がっていくという特性を利用して、高い位置から水路を引くようにしました。

悪潮が発生した場合は制水弁で水路に侵入しないようにして、脇から排出していました。そのため長期間の悪潮の場合は水が枯れてしまいます。樹木の場合は枯れるまで十分な日数があるので心配はありませんが(ただし成長は止まる)、農作物はすぐに枯れてしまうので対策が必要です。

その後研究が進んでトンネルが掘れるようになったので、悪潮時はマップ外に悪潮を排出して水だけを通す機構にしました。

きれいな水は一旦ダムへ入ります。

そして再びダムから水を取水します。水路は水があふれ出ないように防水フロアを貼ると配管のように扱うことができます。

この辺は何度も増改築が行われて今の形になりました。

通常ダムに穴を開けただけだと、もの凄い勢いで水が噴き出してしまいます。それを防ぎ、必要な水量だけを取り出すために、Timberbornの便利な仕様を利用しました。

制水弁で「下流の水深x.xx以上で閉じる」という設定を行います。重要なのが出口側の足場の上の防水フロアで、これで水の高さは1以上にはならないので、水が出すぎたら閉じるという制御ができます。下流の水深に合わせて開けたり閉じたりすることで、自由な水量を調整できる “蛇口” が作れます。

ダム

干ばつ時でも貯水した水を放出して農作物を育てられるようにしたのが、この超巨大なダムです。右側の小さいほうが最初に作った方で、奥にあるのがその後増築したダムになります。

こちらは建設当時の画像です。ダムの中に2つ目の水源があり、こちらもトンネルを掘って悪潮をマップ外に排出する構造になっています。

ダムの建築には滅茶苦茶時間がかかりました。壁に沿って道を作り、中をジップラインで移動できるようにしました。デフォルトではピーバーは一定の高さ以上の建築はできないのですが、MODを入れて高い位置でも足場を使わずに建設できるようにしています。MODについては後述します。

ダムの横には一時的に建設作業員用の地区を作りました。メインのエリアからは遠すぎるため、移動に時間がかかってしまいます。そこでダムの横に土砂を保管する倉庫を作り、作業員を配置して地区を分けたところ、メインの地区から応援に駆け付けるというオーバーヘッドがなくなり、効率的な建築ができました。

こうやってダムの中にゆっくりと沈んでいきます。

動力エリア

工場をふやしていくとあっという間に動力が足りなくなっていってしまいます。水車では場所に限界があり、干ばつ時には止まってしまいます。そこで大量の風車を設置して動力を生み出し、余った動力を重力バッテリーに保存、干ばつ時はそれを放出して、常時動力を供給できるようにしました。

重力バッテリーは高ければ高いほど容量が大きくなるので、足場で高い位置に設置しました。その隣には風車を立体的に敷き詰めています。風車は止まることも多いので安定的な動力供給源にはなりませんが、余剰動力を重力バッテリーに保存することで、需給バランスを安定させることができます。

こちらは最後の方に作った汚水水車。使い道のない汚水だけの噴出孔を有効活用してみました。これだけで動力は18000馬力くらいあります。今回は堤防を使わずに地形ブロックだけで作りました。Timberbornの仕様で、地形ブロックから横3マスまで支えなしで設置ができます。水車が2マス、壁が1マスで合計3マス。中央の柱だけで両側に水路を作りました。地形ブロックは無限に取れる土砂が材料なので、大量の木材を使う堤防より低コストです。

水路は3階建てで、ぐるっと一周回ったら下の階に落として、また下の階をぐるっと回り、最終的にはマップ外へと排出されていきます。

干ばつ時以外は(たしか)動力を生み出せるので、風車よりも設置が簡単な汚水水車を作った方がよかったです。この辺は未使用の土地が広がっているので、水路を増やすことも容易です。

立体農場

ビーバーの数が増えると食糧難も深刻になってきました。Timberbornは「足りない」と気づいたときにはもう遅いゲームなので、需要を予測して早めに食料を確保していきます。

樹木の場合は高さ3ブロック必要でしたが、農作物は高さ1ブロックで生産できます(向日葵は2)。そこで畑1段、地形ブロック1段の超高密度なの立体農園にしました。光当たらないけど育つのか?って感じですが、Timberbornの世界の植物は宇宙から降り注ぐ素粒子で光合成するからいいんです(知らんけど)。

3ブロックまで横にのばせるという地形ブロックの仕様を利用して、足場の数を減らして、極力地形ブロックだけで作っていきました。これ後で気づいたんですが、地形ブロックを配置するときの矢印の向きが重要です。矢印の奥から先の方向に向かって設置されていくんですが、この仕様を利用していると、地形ブロックがこの場所にないと作成できないという状況があります。この順番を考えずにやってると、あるときデッドロックして工事が進まなくなります。必ず支柱がある部分から広がっていくように作るのがポイントです。

農園の高さは1ブロックですが、農場の建物は高さ2ブロック必要です。そこでこのように交互にずらしながら配置しました。

立体倉庫

ゲーム終盤になってくると最大保存容量1000の大きな倉庫を使用すると思います。高さは2ですが積み上げられるので、縦方向に重ねていけば大量の荷物を保管することができます。問題は地下倉庫です。丸太や板を保管する倉庫は地面の上にしか設置できません。そこでどうするかというと、地下倉庫の上に地面を作ればいいんです。

こうすると地面判定になって、地下倉庫が地上に設置できます。深さ2ブロック必要なので合計3ブロック分の高さを必要としますが、これで地下倉庫も立体にしていくことができます。

居住エリア

2000匹近いビーバーが暮らすのがこの居住エリアです。手前の横長の団地みたいな建物が、生のビーバーの住居です。奥にはボット用の建設作業員の小屋と運搬員の拠点があります。ビーバーの住居は4階建てで、屋上には屋上テラスがあります。また、まだビーバーが働いていた頃は屋上のジップラインステーションから出勤していました。

今は全員無職なので、のんきにくつろいでます。

この2種類のタワーはキャンプファイヤーで、人間で言うと居酒屋みたいなところでしょうか。こちらはビル1棟が居酒屋のビルをイメージしたものです。入口で迷ってると、別の階の店員が「こちらは空いてますよ。系列店なので」とか言って客引きしてくるあれです。

こちらは上級国民用。突出部を使って柱からせり出した形状になっています。

もっと高い位置まで作りたかったのですが、地形ブロックが設置できる高さの上限があって、ここまでしか作れませんでした。

街の中心部

街の中心には噴水「喜びの泉」があり、その周辺にはメリーゴーランドや沼場のような娯楽施設が立ち並びます。噴水は水を引く必要があるのですが、実はこの地区の地面の高さは、横を流れる川より低い位置にあるのです。江東区みたいな感じでしょうか。

その川から普通に水を引くと高低差があるので、付近の施設は浸水してしまいます。そこで制水弁を利用して、高低差のある場所に水が溢れないように水を供給しています。

お祈りエリアも大混雑です。

領主の家

マップ上で建築可能な最も高い場所に領主の家を作ってみました。

領主なのかただの無職ビーバーなのかわかりませんが。

過負荷でゲーム進行が困難に

ビーバーが増えるとゲームが重くなり、プレイが難しくなってきました。ビーバーを増やしながら生産を安定させていくというのはこのゲームの醍醐味であり、残念ですがそろそろこのゲームも限界みたいです。その前にゲームの設定も変えてみました。グラフィックはあまり関係がなく、画質を変えても特に重さは変わりませんでした。GPU 0の負荷を見ると余裕ですね。VSyncはちょっとだけ変わりました。

CPUは16コア32スレッドですが、タスクマネージャーを見ると4スレッドしか使用していないように見えます。負荷の低いものを含めると16スレッドのようにも見えます。海外のフォーラムなどを見ると、ビーバーが増えたときのパフォーマンスの悪化への嘆きが多数ありました。でも解決策が書かれているスレッドは一つも見つからず…。試しにビーバーの地区と、農業の地区を4つに分けてみましたが、特に改善はみられませんでした。

マップのはずれに新しい地区の中心を作り、1200匹全ての生ビーバーを移住させたところ、割と負荷が改善されました。どこにも行くことができず、何もすることのないビーバーが、ただ立ち尽くしているだけの状態では負荷が軽減されました。要はビーバーが移動したり(経路探索)、施設を利用することが負荷が上がる原因の一つなので、これは開発元が頑張ってマルチスレッド対応のプログラムを作ってもらうしかなさそうです。

おすすめMOD紹介

最後に今回私が使用していたおすすめのMODを紹介したいと思います。

Ladder

はしごが設置できるMOD。階段を使わずに上下に移動ができるので、土地を有効に活用できます。どうして公式で採用しないのか不思議なくらいです。

Extended Builder Reach

遠く離れた高い場所も建設できるようにするMOD。仕様では前後左右に1マス離れた位置で、下方向は無制限、上方向は1マス分までしか建設できません。このMODを使うと上も無制限になるので、高層建築物を建てるときに便利です。

TImprove – Various QoL Timberborn-Improvements

快適になる機能がたくさん入っているMOD。カメラをズームアウトしてマップ全体を見渡せる、カメラが遠い時にフォグ(白いもや)を消す、暗い夜を明るくする、3倍以上のスピードで早送りができる、などなど、導入するとQoLが改善します。

Unstuckify

建築中に内側に入ってしまって出られなくなったビーバーを自動的に救出するMODです。これほんと厄介で、一度作った足場を解体して救出するか、出口を作ってやるか、そのまま…、まぁとにかくこの厄介な症状を改善してくれます。

おすすめ動画配信

コーマさんのTimberborn実況が面白くてためになっておすすめです!色々なテクニックの解説があったりしてためになります。私は効率厨なのでいかに生産効率を高めるかを重要視していますが、こちらの実況では効率よりも、ロマンあふれる建造物など夢があって楽しいです。

Timberbornは滅茶苦茶面白い!

「圧倒的に好評」のTimberbornをプレイしよう!

 

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