
以前Captain of Industry(邦題: 産業キャプテン)という工場自動化ゲームをプレイしたときの記事を書きましたが、その後Update 3がリリースされたのであらためて新規プレイをしてみました。プレイ時間400時間ほどで最終目標までクリア。せっかくなので工場を紹介していきたいと思います。
マップ
まずはマップから。今回はUpdate 3で追加された新しいマップを選択しました。
全体マップ

東西方向へ非常に広いマップになっています。鉱山への距離が長いため、鉄道輸送が必須です。
中央エリア

中央エリアはメインの工場が並ぶ中心的なエリアです。工場周辺の拡大マップはこの後で紹介します。
西部エリア

西部エリアは主に資源採取のエリアです。広大な平地を利用して植林エリアもあります。
東部エリア

東部エリアも資源採取のエリアですが、こちらは遠くまで鉄道が敷設されています。
中央エリア・拡大

このゲームの序盤では鉄・基礎部品、銅・基礎部品のエリアから拡大していきました。地面の色が灰色になっているところが埋め立て地で、当初は海でした。
それぞれの工場紹介
それではもっと近くに寄ってみましょう。
基礎部品の工場

ここでは機械部品や電子部品のような、製品の基礎になる部品を生産しています。当初はここに製錬施設がありましたが、現在は鉄道ターミナルの隣で製錬をしており、ここではリサイクルした金属から鉄板や銅板を作っています。
わりと敷地がスカスカになっていますが、工場拡大に伴い入りきらなくなった工場を移転させたために空いてしまっています。
石油系工場

石油系の工場は需要がどんどん伸びていくのに、鉄製品の工場のようにレベルアップができません。そのため数を増やしていくしかなく、2度も作り直すことになりました。2度目の大改造のときはあまりの大変さに「もうこのゲームやめようかな…」と思うほど苦労しました。

石油系工場では製品数がそれほど多くないため、メインバス方式を採用しました。必要に応じて横に増やしていくことができ、場所が足りなくなったらどこにでも追加できるのがメインバス方式のメリットです。
石油系工場の悩みは生産調整がとても難しいところです。このゲームは複数の素材を入力して複数の製品が出ていく、鬼畜レシピばかりです。1種類でも出力が余ればすべてが止まってしまうので、止まらないようにすることが肝心です。Satisfactoryのように捨てることはできず、一応焼却するという手もありますが大気汚染が発生して住民が病気になるので、安易に捨てることもできません。

そこで考えたのが、余った燃料をボイラーで有効活用する方法です。メインバスの終端にはタンクがあり、その手前に調整器を入れて、余った場合のみボイラーに回すようになっています。ボイラーの排気ガスは回収して硫黄や黒煙にしているので大気汚染の心配はありません。

やっぱり配管は萌えますね!!
ガラス・コンクリート工場

右上にはコンクリート工場があり、廃材のスラグを加工して原料の一部としています。その下はガラス工場。将来拡張が必要になるだろうと思ってスペースを大きく取っておいたおかげで増やすことができました。左上ではろ過材を作ってます。
淡水化施設

ガラス工場の隣には淡水化施設があります。大量に水を消費するので海水をくみ上げて水を作っていますが、それでも足りず、マップのあちこちから水を引いています。このときに余った塩水を使って塩も生産しています。
チタン・アルミ工場

このエリアではチタンやアルミニウムを生産しています。左側はアルミニウム、右のレンガの土台のところはチタンです。なぜここだけレンガを敷いてあるかというと、ここは埋め立て地で灰色の地面なのですが計画モードで配置すると同じ色で見えないからです。仮置きだと見にくいところが、このゲームのだめな部分ですね。

さらにその右にはもう一つアルミニウム工場があります。生産量が足りなくてそのままコピペして作ったところです。
複合製品の工場

このエリアは家具やオフィス用品など雑多な工場があります。中央上側には保守部品の工場があり、中央下側には研究施設があります。

左上にはごみ処理施設があり、ゴミは焼却場、リサイクル可能なものは資源ゴごみ選別場からソーターを通して再利用を行っています。

終盤ではシリコンが大量に必要になり、シリコン製錬炉を増設する必要がでてきました。しかし十分な空きスペースがなく、かなりギリギリのスペースになんとか詰め込みました。
半導体工場

この辺は半導体など、主に電子関連の工場が集まっています。右下にはプリント基板や電子回路の工場があり、右上にはウェハーから集積回路を生産する工場があります。左上は金の精錬工場で、元々は贅沢品の製造がメインでしたが、集積回路でも使用されています。左下はロケット関連の工場で、電子部品を多用するので近くに設置しました。

ウェハーから集積回路を製造するには合計12の工程があり、それを1本のラインに繋げると12の設備が必要になってきていしまいます。しかしレシピをよく見ると必要な素材は3パターンのみです。そこでソーターで選別して、集積回路じゃなかったらループさせるようにしています。

製造の優先順位を後の工程から順にすることで、前の工程の製品が詰まることがないようにしています。コンベアの入口もウェハーより後工程のものを優先させています。
ロケット発射場

半導体工場の奥にはロケット製造棟と発射場があります。当初このゲームはロケットを打ち上げでクリアとなりましたが、Updateでさらに続きが追加されました。ロケットを打ち上げて宇宙探索をして、惑星を見つけ、惑星を地上に落下させるというものです。惑星には鉄鉱石などの素材があるので、資源が枯渇してもおかわりができるようになりました。
医薬品工場

ロケット発射場のさらに奥には医薬品を製造する工場があります。序盤~中盤はそんなに重要性は高くなく、灯台を稼働させていれば勝手に難民が入ってくるのでいいんですが、後半は人も増えて一気に減ったりするので重要になってきます。
農場

農場は広大な土地を必要とするため更に奥の方に作り、作物は2つのベルトコンベアにまとめて輸送しています。このエリアは元々凸凹なエリアでしたが、必要になる前に少しずつ平地にしていったので、必要な時に十分なスペースを確保することができました。

同じベルトコンベアに異なる作物が流れてくるので、ソーターを使って振り分けています。ただしソーターだけだと輸送先が満杯となったときに後ろが詰まってしまうので、調整器を使って余ったら再びコンベアに戻すようにしています。余った作物は堆肥に変えられます。
食品工場

7200人のビーバー、じゃなくて人間の胃袋を満たすのがこちらの食品工場。7200人×食欲+40%で20か月分の能力があります。ここで加工された食品はそのままベルトコンベアで居住区へ輸送されます。
居住エリア

後半になると必要な労働者の数がどんどん増えてくるので、住居もどんどん追加していくことになりました。きれいな形を保ちたかったのですが場所が足りず変形してしまいました。

食品工場の隣には汚水処理場。処理した水は上水道へ。ハヤトの野望へようこそ!
鉄道網
Satisfactoryの鉄道輸送では大量の物資を運べましたが、このゲームの鉄道輸送は非常に少なく、中盤まではトラックで輸送した方が早いくらいです。貨物1両でトラック2台分しか運べません。しかし後半では鉱山がどんどん遠くになっていくので、容易に本数を増やせる鉄道の方が効率が良くなってきます。また鉄道は一度敷設すると、遠くの鉱山まで延伸するときも同じ線路が使えて便利です。
線路を敷くには大量の資材が必要なので、最初は単線で敷設していました。しかし本数が増えてくるとすれ違い用の線路を作ってあげてもデッドロックしてしまう問題が発生しました。そこで単線から複線へと大修正をすることになりました。複線化は途中からやるととても大変なので、最初からやっておくのがおすすめです。最初は計画のみにしておき、踏切やコンベアの通過スペースを確保しておけば、後々の複線化が楽になったことでしょう。
ターミナル駅

駅の構造はCaptain of Industoryのフォーラムなどを参考に作ってみました。特徴的なのは右側に見える待機線。駅が空くまで個別に待機できるようにしないと、後続の列車が詰まってしまいます。このゲームには信号機がないので、線路の敷き方には少し戸惑うところもありました。右側から入ってきても、左側から入ってきても、どちらでも出入りができます。
荷積み駅

荷物を積み込む側の駅も少数の待機線があり、先に行く列車が詰まらないようにしています。
植林エリア
最初は大量の木が生えているのでわざわざ植林をする必要はありません。しかしある時から需要と供給のバランスが崩れてきます。木材は基礎的な製品に使用するため、木材が無くなったらゲームオーバーです。

そこでアホみたいに巨大な植林場を作ってみました。右側の農場の大きさと比べてみてもらえれば、この巨大さがわかると思います。実際のところこんなに必要はなかったんですが、木材が取れるまでは非常に長い年月がかかり、どのくらいの量が取れるのかが全く分からなかったので、こんだけでかけりゃいいだろうって感じ作りました。
データセンター

ゲームの後半で必要になってくるのがデータセンター。工場1は労働者4人、工場2は6人、工場3は8人と工場がレベルアップすると必要な労働力の数も増えていくのですが、工場4では2人、工場5では0人となるのがデータセンターのメリットです。

データセンターの中を覗くとサーバーラックが並んでいるのが見えますね。
発電所
石炭発電、石油による火力発電ときたら最後に来るのは原子力発電。他の発電よりも大量の電力が得られるので、是非とも建設したい発電所です。原発の研究まで進んでくると電力不足が深刻になってきます。原発の燃料を製造したい、でも電力が足りない。火力発電を増やすと車の燃料が足りない。なかなか厳しいところでした。
太陽光発電

原発までのつなぎとして、太陽光発電でしばらくしのぎました。資源を消費せず、無尽蔵のエネルギーを提供してくれるのは助かりました。ただし天気が悪くなると発電量が減るので、工場の稼働率も低下してしまいます。
原子力発電

そしてついに待望の原子力発電!必要な量の燃料を生産するまでもかなりの時間がかかりました。しかし稼働後は大電力が得られるようになり、工場を拡張して生産量を増やせるようになりました。やっぱり天候に関わらず安定的に発電してくれるベース電源は重要ですね。

カメラを原発の中へズームしていくと、こんな細かいところまで作られてるんですよね。燃料棒を交換するアニメーションもあり、細部へのこだわりがすごいゲームです。

ゲーム最終版の高速増殖炉で使用する燃料はタンクに保存しておくことができません。そこで最も太い配管をひたすら敷き詰めてタンクのように扱うことにしました。これで672の容量があります。
鉱山
こんな巨大な鉱床、掘り尽くすことなんてないだろうな…と思ってたら結構無くなるもんですね。

たぶん1000年以上はかかったと思いますが、この巨大な石炭の鉱山も空になってしまいました。

海に面した鉱山はそのまま掘っていると水没してしまうので注意が必要です。ここは広大な砂浜が広がっていましたが、砂浜は崩れやすいので慎重に壁を作らなくてはなりません。擁壁の高さは5段までなので深さ5段ずつに擁壁を作って崩れないようにしました。
離島との接続

このゲームには橋や船輸送(自国内)がありません。本土から離れた離島に行くには海を埋め立てて道を作るしかありません。これには非常に時間がかかるので、廃棄する岩や土、スラグなどをコンベアで輸送して作っていきました。
だいたいこれまで紹介したところが、現在の状況(プレイ時間440時間)です。
振り返り
最後に序盤から終盤までに撮ったスクリーンショットを公開していきたいと思います。

最序盤はコンテナハウスに、ベルトコンベアもない世界でした。

ベルトコンベアで自動化開始。この頃から基本となる工場の作り方は最終段階と変わってませんね。

最初の石油プラント。レシピが鬼畜でここから一気に難易度が上がります。

離島への道を作っている様子。これは後で気づいたのですが、緑色の縞々の線は船の航路で、これを塞いではいけなかったようです。結局船着き場を移動する羽目になりました。

工場も少しずつ広がっていきました。

石炭発電から石油発電になり、より多くの電力を得られるようになりました。

調整器で優先順位を付けつつ、製造した燃料を余らせないような回路を作ってみました。

そしてついに離島に到達!ここには鉄・石炭・石油など豊富な資源があります。

大型の重機が動いていて萌えますね!

あーーーー!!鉱山が水没!!海側の壁が崩れて水没してしまいました。さすがにこれはやばいので崩壊前のセーブデータをロードして擁壁を建設しました。人生もセーブデータが読み直せればいいのに。

工場もだいぶ大きくなり、拡張するスペースが足りなくなってきました。

最初の原子力発電所を建設。しかし労働者も電力も素材も何もかもが足りず稼働ができません。

完全に行き詰ってしまい、これ以上必要な材料を生産できません。この増改築を繰り返してどうしようもなくなった石油プラントを全て壊します。

NHKをぶっこわーす!

そして新しく作ったのが、このメインバス方式のプラント。1つの製品を作るのに様々なレシピがあるので、その都度空いているところに建設していくと行き詰ってしまいます。メインバスは高さ1~5の5本2列で合計10種類の素材を通すことができます。

保守点検0%でパニック状態のときに崖崩れで線路が寸断!

生産量の増強のために鉄道ターミナルの隣に鉄工所を移設しました。

工場もだいぶ大きくなってきました。

砂の採取場が枯渇しそうなので、新たな採取場を作ります。海岸をこのように埋め立てたあと擁壁を立てると、深く掘ることができます。

鉄道がデッドロック!兄貴…もう駄目だ…!

複線化のためのスペースを確保していきます。最初にやっていればこんな苦労しなかったのに。

ついにロケット発射!ここで一旦エンディングみたいなのが流れます。

高速増殖炉が完成!しかし燃料を作るまでがまた長い長い…。

なぜここを埋め立てているかというと、土の上にしか農園を作ることができないからです。そのため深さ1だけ掘ったあと、土で埋め戻すという作業が必要です。これを上手くやるにはちょっとテクニックがあって、2つの採掘管制塔を使います。
1つ目の採掘管制塔では採掘エリアを指定して採掘し、搬出先に2つ目の採掘管制塔を指定します。2つ目の採掘管制塔では廃棄エリアを指定して、廃棄できるものを土だけにします。そうすると土以外を捨てられなくなります。

やばい、擁壁が壊れそうだ!? 急いで補強を入れましたが採掘完了まで耐えて欲しいところ。

原発があるのに電力が足らなくなり、植林場の隣に木材で発電する発電所を作りました。排気ガスは回収して環境負荷を抑えるようになっています。しかしかなりの量の木材を消費するようで生産量を上回ってしまったのでやむなく廃止となりました。

食料生産の量を増やして、全ての食品の需要を満たすことができました。
小惑星墜落!
最後に小惑星を地上に墜落させてみましょう。
やばい、水没したww
Captain of Industry 総評
ここがいい👍
最後までテンポよく緊張感を保ったまま進められました。ゲームの進行とともに増えていく必要な資源の量、埋蔵されている資源の残りのバランスが非常によく、常に枯渇に備えて次の手を打っている状態でした。のんびりやっていると詰む、という焦りが常にあり、この次、そのまた次はどうするかと考えるのが楽しかったです。
ここは要改善🙅
トラックが通れる道幅の制限が無駄に厳しい

トラックが通るには3マスの空きブロックが必要です。構造物の周囲1ブロックは通路にできないため、建物と建物の間は3マス開けないといけません。ベルトコンベアの支柱も同様なため、トラックが通れるようにするために注意が必要です。
コンベアの支柱の付き方がバラバラ

ベルトコンベアや配管を引くとき、支柱の間隔が 広・広・広・狭のように等間隔で並びません。このせいで左から引いたときと右から引いたときで柱の位置が合わなくなってきます。このようにずれた状態で並行に3本引くと、トラックが通るために必要な3マスが確保できなくなってしまうため、既存の柱に合わせて1つ1つクリックしていくという面倒な作業が発生します。
おすすめ
レシピが複雑で難しい面もありますが、ゲームバランスが良くできたとても面白いゲームだと思います。