マイニングで手っ取り早くビットコインを手に入れたいなら、NiceHashを使うのがとても簡単です。いくらで売れるかはその時の相場次第ですが、一度設定すれば後は放ったらかしでいいので手間がかかりません。
似たようなサービスではMINING RIG RENTALSというサービスがあります。(以下MRRと書きます)MRRもNiceHashと同じように、ハッシュパワーを買いたい人に売るわけですが、MRRは売る額を自分で決めることができるのが特徴です。傾向として、NiceHashよりもMRRの方が高く売れることが多い感じです。
実際に比べて見ると、この記事を書いている時点では、NiceHashでは平均 0.0052 BTC/GH/day(1GH/sあたりの1日の額)でした。MRRでは一番低い売値が 0.00000565 BTC/MH/day→ 0.00565 BTC/GH/day だったので、10%くらいNiceHashよりも高い感じです。
かといって、いくら自分で販売額を決められるとしても、あまり高い額を設定すると誰も買ってくれません。買い手にとっては安いに越したことはありませんからね。あまり欲張らずに、ほどほどに安い額を設定しておいた方が無難です。MRRのRigsの一覧の1ページ目に表示される額がいいと思います(リンク先はScrypt)。ここで2ページ目以降になるとなかなか売れません。
MRRにサインアップしたら、まずはじめに売上を受け取るためのウォレットアドレスを登録します。
BTCだけでなく、LTCのアドレスも登録することをおすすめします。MRRではLTCで支払いをする人も多いので、LTCを受け付けておくと販売機会が増えるメリットがあります。
Auto-Pay Thresholdは、残高がいくらになったら出金するかの設定です。その他は適宜設定してください。
MRRでハッシュパワーを売るには、自分のリグを登録する必要があります。MyRigの [Create new Rig] より登録します。
Nameは一覧に表示される名前で何でもかまいませんが、マイナーの型番などを入れておくと、借りる人にわかりやすいと思います。
Hashrateは自分のマイナーのハッシュレートを入力します。複数台のマイナーをまとめることもできるので、その場合は合計値を入れてください。
Algorithm Typeはアルゴリズムを、Serverは接続先のMRRのサーバーを選択します。ap-01はアジア地域、us-east01はアメリカ西部、westは東部、centralは中部、euはヨーロッパ地域です。
Automatic PricingはNoにします。これは価格の自動設定で、YesにするとMRR側で価格を設定してくれるので楽なのですが、実際に試したところなかなか買い手が付きませんでした。今回は自分で価格を設定することが目的なのでNoにします。
テクニックとしては、実際のハッシュパワーよりもHashrateを少し低く設定するのがおすすめです。なぜかというと、MRRを通してマイニングをすると、提示したハッシュパワーよりも実際のハッシュパワーが下がってしまうことがあります。MRRにはRPI SCOREという評価制度があり、提示したハッシュパワーを出せなかった場合、ペナルティとして評価を下げられてしまいます。評価が低いマイナーは誰も借りたくはないでしょうから、評価を下げられるのは致命的です。RPI SCOREは最大が100で、95以上に保っていれば大丈夫だと思います。
リグを作成したら、詳細設定を行います。リグ名をクリックすると詳細画面になります。
Rental Statusは貸し出しを行うかの設定です。まだ動作確認が終わってないので、今はUnavailableのままにしておきます。ここは一番最後に変更します。
Number of Devicesはマイナーの台数です。2台なら2にします。
Suggested DiffはDiffcultyですが、通常は0のままでよいでしょう。
次にMinimum HoursとMaximun Hoursですが、これは貸出時間を最低何時間以上、最高何時間までにするかの設定です。最高時間は慎重に決めてください。一度借り手が申し込むと、レンタル時間が終了するまで価格は変更できません。それからもう一つ。レンタル期間が終了するまでマイナーを稼働し続ける義務が発生します。もし途中で停止させてしまったら、報酬は減額されRPI SCOREも下げられてしまいます。最大時間は48~72時間くらいが無難だと思います。
ちなみに、絶対にマイナーを停止させてはいけないわけではありません。メンテナンスは認められています。メンテナンスで止めるときは、レンタル中にExtend Hourで延長時間を設定できます。例えば0.5時間止めたら、0.75時間延長という感じにしておけば、報酬も減らされませんしRPI SCOREにも影響しません。レンタル中にやむを得ず一時停止する場合は、必ずExtend Hourで延長しておきましょう。
Bitcoin Pricingは、いくらで売るかです。1MH/sあたりの1日のBTCの額です。NiceHashは1GH/sあたりで、MRRは1MH/sあたりと、表示されている単位が違うので気をつけてください。難しい場合は、一覧から別の人の価格をコピーしてくるのが手っ取り早いと思います。
LTCのタブでは、LTCでも支払い可能なように設定できます。
LTCでの支払いを受け付けるようにすると販売機会が増えるので、LTCを有効にするのがおすすめです。EnabledをYesにします。BTCとLTCで別々の価格を設定することもできますが面倒なので、設定したBTCのレートに合わせてLTCの価格を自動設定するようにします。Automatic PricingをBTC/GDAX Rateにすると、BTCの価格と連動するようになります。
全て設定し終わったら [Update] で保存します。
ところで、誰も借りていないときはハッシュパワーが無駄になってしまう気がしますよね。実は誰も借りていないときは、別のプールに接続することができます。レンタル待ちの間はNiceHashに接続しておけば、その間も報酬が得られるということです。これなら無駄がありませんね。
POOL SETTINGS AND CONFIGURATIONSの [Add a pool] で、レンタルされていないときの接続先のマイニングプールを設定します。設定したマイニングプールがダウンしているときは別のプールに接続するようにもできます。1が最優先の接続先です。
なお、複数のリグを登録していて毎回設定するのが面倒な場合は、[Manage Favorites]でマイニングプールを設定しておくこともできます。またこれらをまとめたProfileを作成しておくことで、簡単に呼び出すこともできます。右上のメニューでマイニングプールの設定ができますので、興味がある方は試してみてください。
これで一通りMRRの設定が終わりました。次は自分のマイナーの接続先をMRRに変更します。Miner Configuration Examplesのところに設定例が書かれていますので、これを参考にURL、ユーザー/ワーカー名、パスワードをマイナーに設定してください。
今回の例ではアジア地域の接続先 stratum+tcp://ap-01.miningrigrentals.com:3333 を設定しましたが、バックアップ用のプールを設定しておくことをおすすめします。MRRは時々繋がらなくなることがあるためです。日本から一番近いのはアメリカ西部なので、us-west01を追加で設定しておくのがよいと思います。バックアップ用のURLは下の方に書かれています。
マイナーの設定が終わったら RIG DETAILS のところを見てみてください。マイナーがMRRに正常に接続できていれば、ここにハッシュパワーのグラフが表示されます。はじめは少しずつ増えていくので、30分~1時間くらいそのままにしてみてください。赤い線が設定したハッシュパワーです。赤い線に達していれば問題ありません。
もし赤い線を下回っているようでしたら、設定したハッシュレートを下げた方がいいかもしれません。約束したハッシュレートを満たせなければ評価を下げられてしまいます。ですので、あえて実際よりも少し低いハッシュレートを提示して、RSI SCOREを下げないようにしておくのがいいと思います。(ハッシュレートを下げれば報酬もそのぶん下がります)
これで全て準備完了です。
最後に、Rental StatusをAvairableにすれば、貸し出し中のリグ一覧に表示されます。
提示額が適正であれば、数時間程度で誰かが借りてくれると思います。丸一日経っても誰も借りてくれないのであれば、それは提示額が高すぎるのかもしれません。定期的に他の人がいくらで売っているかをチェックして、価格を調整してみるとよいでしょう。NiceHashと比べて手間はかかりますが、そのぶんNiceHashより高く売れる事が多いので、MRRとNiceHashを併用すると便利です。