Oxygen Not Includedというシミュレーションゲームに猛烈にハマってます。このゲームは2D表示の工場建設ゲームで、資源を採掘して設備を作り、生産した資材を使用し、最終的な目標へと向かっていくものです。しかし他と大きく違うところがあります。それは物質の特性に影響を受けるという点です。
例えば酸素より二酸化炭素の方が重いから下に集まる(よってそこに人がいると呼吸ができなくなる)とか、水は凍結すると体積が増して配管が壊れるとか、石より鉄の方が熱を伝えやすいとか、気温が上がると作物が育たないとか、様々な物質の影響を考えながら進めていかなくてはなりません。それが非常に難しいのです。難しいけど面白い!

全ての資源が有限

このゲームはありとあらゆる資源が有限です。そのまま何もしないでいると、緩やかにコロニーが崩壊していきます。この「緩やかに」というところがこのゲームの恐ろしいところで、足りないと気付いた時点で手遅れなのです。資源が減ってきたら、無くなる前に対処しなくてはなりません。
資源は複製人間(ゲーム上に登場するキャラクター)が生きるために必要な酸素や水だけでなく、設備を作るのに必要な金属も有限です。採掘して手に入る量だけではとても足りません。(たぶんその辺のバランスは人によって違う)

鉄火山の攻略が難しい

ということで今回の本題、鉄火山の攻略について書いていきたいと思います。私がプレイしている惑星は金属資源が少なく、とても宇宙開発ができるほどの金属はありませんでした。幸い鉄火山が2つもありました。鉄火山からは 2526℃ の溶けた鉄が噴き出てくるので、それを安全な温度までに冷やす機構が必要になります。
最初は攻略サイトなどの例を見てやってみたものの、すぐに熱で壊れてしまったり、理論的な提案のみで実用的ではないものなど、これだというものが見つかりませんでした。結局自分で失敗を繰り返しながら作っていくしかなさそうなので、得たアイディアを元に、長期間に渡って稼働し続けられる精錬工場を作ってみました。

鉄精錬工場の仕組み

これが何度も失敗したうちに行き着いた形です。鉄火山から流れ出た液体の金属が自動ドアに接触して冷やされ固体となり、右側の冷却室と熱交換しながら温度を下げていきます。この施設のポイントは、5つのドアにより、段階的に冷やしていく点です。
ネットでよく見かける例のものでは、冷やしている間に新しい熱い鉄が追加されてしまい、冷え切らないまま自動掃除機などの機械に入って壊れてしまうことがありました。そこで、ドアを順々に開いて下に落としていくことで、新たな熱い鉄が冷やした鉄に混じらないようにしています。
最後にベルトコンベアと輻射パイプの冷却機構を使って冷却し、安全な温度のものだけを外に排出します。

使用した材料

本当に必要があったのかまで理解できていないのですが、とりあえず上の2つの自動ドア(と裏の電線、自動化ワイヤーも)は鋼鉄にしています。またベルトコンベアと輻射パイプも、熱交換している箇所も鋼鉄にしています。右側の冷却室との間にある窓タイルは、熱伝導率の高いダイヤモンドを使い、効率的な熱交換をしています。ベルトコンベアのところの窓タイルもダイヤモンドです。その他は普通に使ってる材料です。

気体の分布

火山とベルトコンベアがある部屋のみ真空にしました。入口は原油と石油を使ったエアロックで、外気が入らないようにしました。

電気配線

特別な箇所は特にありません。液体クーラーが1200W食うため、4KWの変圧器から導電線(2KW)を引いています。

冷却液の配管

冷却液はその辺に余っていた汚染水を使用しました。汚染水は水よりも凝固点が約20℃低く、沸点が20度高いため、水を使うよりも使用できる温度範囲が広いというメリットがあります。その点では石油の方が広いですが、石油は比熱容量が低く、冷却されにくいので、近くで余ってる汚染水にしよう!って感じです。

液体冷却器の手前に0℃の温度センサーがあり、0℃以上の場合は冷却器で冷やし、0℃未満の場合はブリッジよりバイパスします。冷却液ははじめに、ダイヤモンドの窓タイルの中を通るベルトコンベアと熱交換を行います。ここを通る鉄はすでに130℃くらいまで冷えているので、汚染水が沸騰して配管が破裂する心配はないと思います。そのあとは2台の蒸気タービンを冷やし、液体冷却器へと戻ります。

ベルトコンベア

自動ドアで冷やされた鉄は、そのまま重力により下に落ちてきます。それを自動掃除機で広い、コンベアローダーに投げ、ダイヤモンド製の窓パネル(=熱伝導率が高い)の中を通ります。この中には輻射パイプが通っており、冷却液と熱交換して冷やされる仕組みです。
落ちてきた鉄は130~140℃くらいなので、この冷却機構を1回通っただけで完全に冷えるかわかりません。そこで出口の手前に温度センサーを付け、35℃以上ならばコンベア遮断機をONにして、コンベアシュートで室内へ戻すようにしてあります。自動掃除機の範囲内に落ちるので、冷え切るまで何度でも拾って冷却を繰り返します。これで安全な温度になれば、晴れて出荷、というわけです。

あと、コンベアローダーと自動掃除機が床の液体に浸っているのが、実は重要なポイントです。普通に設置していると、コンベアローダーや自動掃除機が徐々に熱くなってきてしまい、最終的に壊れてしまうからです。ここに落ちてくる鉄は130℃くらいなので、鋼鉄で作ればいいと思ったのですが(75+200=275℃までいける)、なぜか275℃以上になって壊れてしまいました。どうして通過した素材の温度よりも高くなるのか納得できません。輻射パイプを通して放熱を試みたものの、この部屋は真空なので熱の移動ができません。
そこで最終的に行き着いたのが、水没しない程度に床に液体を浸して、そこに輻射パイプを通して液体を冷却しつつ、その液体でコンベアローダーと自動掃除機を冷却するという方法です。

論理回路

やりたいことは、上から1段ずつ下へ、固体となった鉄を落としていくことです。そのためには下から順にドアを開き、落ちたら閉める、を繰り返していきます。元となる信号をサイクルセンサーで生成し、周期をGreen 100秒 Red 100秒としました。つまり200秒に1回扉が開いて下に落ちるということです。1サイクルは600秒なので、1日で3回ということになります。
黄色の枠のバッファーが、時間差で上の段へと伝えていくためのもので、時間は3秒に設定しました。これで3秒ごとに上へと開いていきます。自動ドアにはANDゲートが接続されており、バッファーとNOTゲートが繋がっています。これはドアを開閉するパルスを作るためのもので、バッファーの設定値は1秒です。これで1秒間だけドアを開けます。

一番下のドアを1秒開け、閉まった2秒後(3s-1s)に上のドアが開く、という流れで、1段ずつ落ちてくるという仕組みです。

その他

その他特に説明してないところは、何か理由があってそうしているというよりは、「おぼろげながら浮かんできたんです…」という進次郎級の適当さです。冷却室の窓パネルが2つ並んでるのは、表面積が増えるかも(ゲーム上で意味があるのかわかってない)という理由だったり、冷却室が上下2つに分けれてるのも、なんとなくです。


実際上から3段目あたりですでに鉄が130℃くらいになっていたので、5段も必要なかったようです。しかし多い分には問題ありません。大は小を兼ねるです!このゲームのバグかどうかわからないですが、ドアの上に鉄が乗っていても、熱交換できる場合と、何も起こらない場合があるのです。そうすると冷えずに落ちてくるので、冷やすための段数は多い方が安全です。

あと、この精錬工場はまだ完璧ではありません。実は1回ぶっ壊れました。気づいたら冷却室の壁が壊れて、高温の蒸気が真空エリアに充満してしまっていました。壁が1枚だったのがいけなかったのでしょうか?? これを修復して元に戻すまで、10サイクル以上かかりました。

面白いかは人による

このゲームがハマるかどうかは人によると思います。たぶんFactorioが好きな人ならハマりそうです。ただあまりに細かすぎるのと、ゲーム内の説明が足らなすぎる(物質の特性とか基本的な数字すら書かれていないものがあり、Wikiページなどを参考にしなければならない)ことや、常に何かが不足しており不安から解放されることが無いことがストレスに感じるからです。また夢に出るほど中毒性が強く、ゲーム時間を自分でコントロールできる人でないと、日常生活が壊れます。実は結構メンタルやられてそうな気がします。

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