第13回 ユビキタスKVMの作成
〜 いつでもどこでもサーバー管理 〜




システム屋の事情
システム関連の仕事をしている人も多いかと思いますが、 メンテナンスをするにもあちこにマシンがあって何度もディスプレイを移動させたり、 データセンターで貸してくれるディスプレイが乗った台車をガラガラと引きずっていることかと思います。(私だけ?) ただコンソールからログインしてshutdownするだけなのに、あー面倒くさい。 ということで今回は持ち運びができるKVM(K:キーボード・V:ビデオ・M:マウス)を作成することにしました。

今回のコンセプト
今回は以下のことをコンセプトにすすめていきます。
・バッテリーで駆動してAC電源を必要としないこと
・バッテリーが切れた事を考えてAC電源からも電源が取れること
・ディスプレイやキーボードが一式にまとまること
・見た目がクールであること

ロジテックのディスプレイ(・∀・)イイ
小型化するうえで最も重要なパーツといえばディスプレイ。 今回はロジテックのLCM-T042AS を使用することにしました。 LCM-T042ASは4インチの低温ポリシリコンのカラー液晶で、表示サイズは640x480です。 VGAサイズでは小さいと思われるかもしれませんが、コマンドライン派の私にとってはVGAで十分足ります。
LCM-T042ASは小さい割になかなか発色も綺麗です。

キーボードはエレコムのTK-UP289MSV にしました。本当はFILCOの FKB-77miniE にする予定だったんですが、サーバーによってはUSBが無効にしているので使えません。 探し回った限りPS/2タイプのもので一番小さいのがTK-UP289MSVでした。

CD-ROM96枚収納
ケースは秋葉原のあちこちの店で投げ売りしている、CD-ROMが96枚も収納できるというケースにします。 資源の無駄ですが…中身をくり抜きます。 写真の左下が外部ACアダプター用のジャック、その横にあるのがバッテリーのボックス、 この2系統の電源がスライドスイッチで切り替えられて、ディスプレイへと供給されるようになっています。 1.2VのNiMHのバッテリーが10本で 12V 出力します。

とりあえずこの辺で動作テストをしてみるかぁ・・・。と思って、念のためディスプレイの仕様を確認する。 なに!!入力電圧は 9V だ!(^^;

急遽DC-DCコンバーターを作成する羽目に
とりあえず作ってみて直前に失敗に気付くというのは今に始まったことではありませんが(笑)、 またしてもやらかしてしまいました。ACアダプターも12Vのを買ってしまったし、 なんとかならんのかねー大門君((c)二宮係長)というわけで、12V→9VのDC-DCコンバータを作ることにしました。

DC-DCコンバーターは秋月電子おなじみのHPH12001M。通常は12V出力ですが、VRを付けることで出力電圧を可変できます。 タカチのケースMB-S1がピッタリなのには驚き!
じゃまにならない位置にDC-DCコンバーターを取り付けて一件落着。

完成!
電源まわりが完成したらあとは繋ぐだけです。 バッテリーのボックスの上にキーボードを置きます。このCD-ROMのケースの外側の部分がブラスチックで できていて、ちょうどキーボードとバッテリーの間に空間を作ってくれます。 大きさもピッタリですね。 続いてディスプレイも固定します。固定には3Mのすっげー高い両面テープで固定してます。
残るケーブルはディスプレイの横のスペースに丸めて入れておけばOK!

これぞまさにユビキタス!!(本当か!?)

国立国語研究所がわかりにくい外来語をわかりやすいように言い換えようと提案したらしいですが、 「ユビキタス」が「時空自在」になっていて、余計に意味不明になっていたりもします。(笑) ここ を見ると、言い換えた事によって更に意味不明な言葉がたくさん見られます。:-)
東京の某川辺のデータセンターで不審な機器をサーバーに接続して、 なにやらぶつぶつ言いながらキーボードを叩いている怪しげな人がいても、 決して警備員を呼んだりしないでくださいね。

2004.04.18 by Kaz


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